カーボンスクレーパリング

カーボンスクレーパリングとはエンジン内のシリンダライナ上部(ピストントップランド上死点位置)に装着する円筒状部品で、主にディーゼル用エンジンに搭載される機能部品です。
プロテクションリング、ファイアリング、アンチポリッシングリングなどとも呼ばれています。

カーボンスクレーパリング

特徴

  • ピストントップランドに付着する硬質カーボン掻き落とし
  • ライナ内壁の摩耗防止、及び潤滑油消費量の低位安定化
  • シリンダライナと同一材質とすることで、熱膨張時の追従性確保

カーボンスクレーパリングなし

カーボンスクレーパリングなし

特徴

ピストンに堆積した硬質カーボンはピストン上下運動時にライナ内周部に接触するため、部分的にライナ内周部に偏摩耗が生じる(潤滑油消費増大)。

カーボンスクレーパリング装着

カーボンスクレーパリング装着

特徴

  • ピストンに堆積した硬質カーボンはピストン上昇時にスクレーパリングによって掻き落とされる。
  • スクレーパリングはライナ内周面より小さい設定にしているため、硬質カーボンはスクレーパリング内径以上に成長せず、ライナ内周面には接触しない。

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